書名:他人を見下す若者たち
著者:速水敏彦
出版社:講談社
値段:720円+税
ISBN 4061498274
「自分以外はバカ!」の時代
「オレはやるぞ...」「何を?」「何かを」
というコピーで始まる本。ドキィとした。
オレのことか.....
正確に言えば20代の頃の自分だな。自分のプライドを維持するために、自分より能力のない人を見つけて、オレはそいつよりもできるぞと、安心する。
オレのことか.....
白状します。許してください。
それから20年。「他人はバカ」と思った瞬間に、強烈なしっぺ返しが来ることを学んだ。
いきなり足元をすくわれてしまう。
「他人はバカ」と思ったのは、自分の目が悪いから。見る目がないから。
株で儲けて、毎日一生懸命に働いている人を横目に、世界を回って人生を遊ぶんだと口ずさんでいた時代。
そう、(本当に近視だけれど)近視眼でしかモノを見れなかったとき。
バブルで浮かれていて、成長期をそのまま終わりのない成長期と見ていたとき。
成績が1年で偏差値が10上がれば、来年はさらに10、再来年はさらに10、最後は京大医学部も楽勝だと思っていたとき。
それはすべて他人と比較していて情けない自分を擁護するためだったのね。
本の中に、こう書いてある。
「彼らはそのような蓄積する不満を解消するために、無意識のうちに「自分より下」の
存在を探し求めているのかもしれない。「自分より下」の存在を徹底的にうち砕くことによって、
前章で述べたような萎縮した自尊感情を回復させることができるのである。」
でも、これって若者だけでなく、大人もそういう人がいるわけでなく、何千年も前からそうだよ。
スケープゴート(いけにえヤギ)のことだよ。
社会の下層にあるものに対して、もっと下のものを見せれば安心するという、社会的な学習。
江戸時代の農民に対して、えた・ひにんがいた。
欧米では、社会の下層には、ゲットーに住むユダヤ人やジプシーがいた。
他人を批判しても自分がみっともないだけ、自分を批判しよう。。。。そして、落ち込んでしまう。