書名:フラット化する世界
“The World Is Flat” 改訂および増補版
著者:トーマス・フリードマン
発行:日本経済新聞社
値段: (1900円+税)×2 上下刊のため
(上) ISBN4-532-31279-5
(下) ISBN4-532-31280-9
いい本を読みました。
世界は本当の意味でグローバル化されている現実を直視して、その現象や問
題点などをいろいろな角度で分析しています。
タイトルのグローバルというの言葉は、Global = Globeな という意味なん
ですね。Globeというのは地球、つまり球を意味しており世界は丸いという
意味です。いえ、本当はフラットなんだよ。平らという意味ではなくて、平
等なんだよというもじっているようです。
合計で800ページ弱ある無いようですが、読み応えがありました。
まず中国やインドの発展は想像以上に伸びています。資源よりも人の頭脳を
利用するIT関連からですが、他の分野も伸びていって、いずれ先進国と拮抗
することは間違いありません。そうなったらならば、世界中が先進地域とな
り世界地図は変わっていくでしょう。
10年以上前から東南アジアや中国へ産業が流出することを懸念していました
が、それはしかたないことですね。水が高いところから低いところへ流れる
ようなものです。それを堰き止めれば、その国だけが取り残されていきます。
地域紛争やイスラム原理主義についても触れております。地域紛争がなくな
るのは難しいが、世界に張りめぐされたメーカーのサプライチェーンがそれ
を減らすかもしれないということでした。インドとパキスタンで紛争が起き
そうになったとき、バンガロールのIT産業の勃興のおかげでそれがひどくな
らなかったのではないだろうか。カシミールの領土よりもIT産業によって国
が豊かになる方が利益が高いと判断する一面もあったようです。
インドは世界第2位のイスラム教徒のいる国だそうです。パキスタンの人口
よりも多いんだそうです。なぜヒンズー教徒の多いインドのイスラム教徒の
方がパキスタンよりも豊かなのか?インドのイスラム教徒は豊かな人がいれ
ば努力してそれを目指すが、パキスタンの場合はその豊かな人を殺すことを
考えるからだ。
たくさんの資料といろいろな角度からの視点があり、これはピューリッ
ツァー賞ものだと思って読んでいましたが、著者は既に3度もピューリッ
ツァー賞を取っているんですね。納得です。これは4度目になるんではない
でしょうか。
恥ずかしながら小学校高学年のときの将来の夢は「ジャーナリスト」でし
た。ベトナム戦争や中東で活躍している彼のような人を、どこかで調べたん
でしょうね。