なぜ、ベンチャーは失敗しやすいのか?
書名: なぜ、ベンチャーは失敗しやすいのか
?成功するビジネスプラン、7つのエッセンス?
著者: 真田 哲弥 & 東京大学起業サークルTNK
発行: インデックス・コミュニケーションズ
値段: 1,500円+税
私と同学年であるが、学生時代に起業して天国と地獄を体験した真田氏の経験に基づく本である。東京大学起業サークルなどから提出された事業計画書について添削をして、最後に真田氏自身が18年前に起業したその事業計画書を振り返っている。
事業計画書の書き方という本はあるが、実際にその事業計画でうまくいくかどうかを厳しく見つめるのは本書が初めてではないだろうか?
そもそも事業計画書それ自身について疑問がある。
どうして事業計画書をつくるのか?
事業計画書はなくても、資金、人、場所、モノ、情報などの要素がそろえばいいんじゃないか?
事業計画書は自己満足で、それをつくるだけで満足してしまうのではないだろうか?
事業計画書は事業を一人でやるためでなく、他の人と一緒にやっていくための考えをまとめたものである。また自分の考えをまとめるためのものである。そして事業計画書は、どんどん書き換えてもいいし、事業が始まっても修正を加えていけばいい。どうせ最初の事業計画書なんて外れるものだから。
実のところ、起業はやってみないとわからないところがある。
他人の事業計画書をみると失敗する要因はたくさん目に付くことが多い。
その失敗するぞという指摘も常識にとらわれすぎていて外れることもある。それでも人は万能ではないので、たくさんの人の協力を得てやっていかなければ成功にはおぼつかない。
たった1冊の本で協力を得られれば安いものではないだろうか?
この本に書かれている事業が成功するエッセンス7つを書き出してみる。いささか逆説的なところが面白い。
- 流行るから損をする
- 「いいとこ取り」は失敗のもと
- ノウハウだけでは特許もFC展開もできない
- 統計データを当てにするな
- 事業計画書は足で書け
- 起業するならバックヤードをのぞけ
- 「何をやるか」より「誰とやるか」
私には7番目が欠けている。
真田さんのブログも参考になるのでのぞいてみてください。