南部先生、小林先生、益川先生、ノーベル物理学賞おめでとうございます。
経済低迷のおり、明るい話題をいただいて心が休まります。
日本人がノーベル賞をもらったというニュースは昨日聞いたのですが、まさか名古屋大学出身だとは知りませんでした。同じ大学の同じ学部出身者としてうれしいです。
名古屋大学のことを書きます。
小林先生、益川先生は、名古屋大学理学部出身で(一応)同窓ですのでうれしい限りです。素粒子研究室のE研という名前を聞いて懐かしく思いました。
物理学科は、教授の名前の研究室ではなくてアルファベット1文字で付けられていましたから。
名古屋大学は理学部は入学時は学科の区別はなくて、教養部から進学するときに分かれます。私も学者になろうと思って入学したので、進学時に数学科か物理学科のどちらへ進もうか悩んでいました。
1年の時に物理学科の研究室主催の勉強会に参加したりしていましたが、E研の素粒子研究は花形でした。私も素粒子や宇宙物理学を応募しましたが抽選に落ちて、別の勉強会に参加することになりました。それがあまり興味を持てなかったのが、物理学と疎遠になった原因かもしれません。
その前に、本当のことを言えば大学進学は悩んでいました。人生のことを考えて医学部か興味のことのあるコンピューターのことをやりたかったんだけど、情報科学科か情報工学科は東大、東工大しかなかったんです。自由な研究をするためには京都大学へ行きたかったんだけれどなかった。他は電子工学科の併設研究科だったから、、ハードウェアは興味がなかったし、なによりも学力はいま一つでしたから。
名古屋大学は京都大学の影響を受けているように思います。
大阪大学とスポーツで毎年争っていたので、大阪大学は多少競争意識はあるのではないかと思いますが、地域的に中途半端なところにいますので、きっと自由なんじゃないかと思います。
北海道大学は北海道の中心、東北大学は東北地方の中心、東京大学は日本の中心、大阪大学は西日本の中心、九州大学は九州の中心というような位置づけが政治的にあるように思いました。京都大学は東京大学の反対の意味を持ちますが、名古屋大学といっても東海・中部地方の中心とは言えず、なんとなく浮いた感じがあるように思います。
学生時代に、「名古屋大学?それって私立。違うの?愛知大学が国立だと思っていた。」と言われたこともあります。
まあ実際、東京に出てみると周りは東大・京大・東工大ばっかりで、結構劣等感がありました。
そんな劣等感よりも、日々の研究の面白さや楽しさの方が目に留まるのが、名古屋大学なのかなと思います。
(私の先入観だったと思います。今は大学なんて関係ないし、大人は今持っている実力で勝負しなきゃと思います。心象悪くしたらごめんなさい。)
特に理科系が大半ですが工学部が半分くらい占めているようです。
工学部は立派な校舎でお金も潤沢にあるようですが、理学部は予算が少ないところで頑張っていると思います。東大とは違って予算が少ないのと自由闊達にやる風土があるのは、京大に影響を受けていると思いました。
小林先生、益川先生は博士課程までを名古屋大学で過ごされていますが、それも京都大学から来た坂田先生が研究室を開かれたのげ原泉ですね。そのあと京都大学へ引っ張られたのはちょっと残念すが、優秀な人の多くは京大に引っ張られていますし、ひょっとしたら京大の方がもっといい環境なせいかもしれません。
数学科も自由な雰囲気でしたが、でも本当のところ学生は京大に憧れたり、優秀な人は引っ張られたりしていましたね。
先生は優秀な人も多くて、学生もやれば優秀な人が多いところです。
何よりも地元志向が強すぎるところが、他との交流を避けている問題がありますけれど。トヨタをはじめ地元で就職する人が多すぎる(私も結局戻ってきてしまいました)。
追記:
ノーベル化学賞をいただいた下村先生も、一時期名古屋大学で研究生活を送られたみたいですね。おもでとうございます。
名古屋大学ではないけれど名古屋出身の利根川進先生はどうなったの?と調べてみたら、すでに1987年にノーベル生理学・医学賞をもらっていたのですね。すみません、その1年は海外で放浪していて新聞も読めませんでした。。。
ノーベル賞に数学部門があったら、名古屋大学の先生で貰っている人は何人かいるだろうに、ちょっと残念です。
もう私の世界とは程遠くなりましたが、本当におめでとうございました。
理科系に進まれる人が一人でも多くなることを祈っています。
こうやって直接お金にならないけれど、将来の世の中にために尽くされる人がいることも社会貢献だと思います。