チベットのお寺

日曜日にフルーツパークへ行った帰りに、名古屋のチベット寺「チャンバリン」へ行ってみました。

http://www.kurikara.com/chamba_toha.html

チャンバリンに妻と一緒に入ると、背広を着たお坊さんが丁寧に説明をしてくれました。
チベットから運んだタンカ(仏画)はとても美しく大きかったです。日本の仏画と異なるのは、けばけばしいことと、髑髏がたくさん描かれていることであろう。そして、鬼のような形相をしている人の前に女性が向かい合わせで座りセックスをしている絵がたくさんあることにも驚かされる。

人間のもつ生きる苦しみ、死ぬ苦しみ、恐怖や快楽もろもろのことが描かれている。
真言宗の密教と同等のもので、本来の仏教はそのようなものであったかもしれない。

タンカの説明を聞いているうちに、1987年にチベットへ行ったときを思い出した。チベットのお寺は文革の影響で壊されたせいか、ヤクのバターで作られた蝋燭の蝋のにおいがしなかったせいか、ちょっと記憶が違うなと思った。そうだ、バター!、バター茶の違いだ。それにきれい過ぎる。

チベットのジョカン(大昭寺)に似せたつくりというより、夏河のグルコル寺に似ている(旅行中はカメラを持たなかったので借用)。

(チベットのラサにあるジョカン(大昭寺))

(http://www.kakura.jp/hw/photos/001/047_2004-01_photos_xiahe.html より )

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そういえば、ここへ行ったのは、1987年のゴールデンウィーク真っ盛りの4月末ころから5月上旬だった。5月1日だというのに、雪が降るほどの寒さ。旅行客は私と日本人の家族しかいなかった。日本人の家族は私と同郷の愛知県の方で、ご主人と奥さんはインド旅行中に知り合い、娘さん5歳と1歳の2人を連れて世界旅行をしていた。あれからあっていないがどうしたんだろうか?

あまりに寒かったので、5人で部屋の中に閉じこもる。暖房だってないんだよ。20年前の中国の田舎だよ。日本でいえば昭和20年代頃にタイムスリップした状態だった。

おなかが空いたら、みんなで近くのレストランに出かけて、暖かい手削麺を食べる。結局4泊ぐらいして、暖かい日にはグルコル寺へ出かけてみた。

チベットは怖い思い出があるので、あまり好きではない。

でも、チベットへ行く前には、チベットに初めて入った外人としての河口慧海氏の西蔵旅行記{.new}を読むことをお勧めする。生死をかけて徒歩でチベットに入た人である。壮絶な旅と修行がこの本に書かれている。

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  <span>河口 慧海</span></p> 
  
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      当時、チベットあたりを旅行したときは、地球の歩き方にはほとんど情報がなく、欧米人がTibet Survival Kitを持って縦横無尽に旅行していたのはうらやましかった。
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      カイラス山へ車をチャーターして行った人もいたけれどな。今行っても当時ほどには感動は呼ばない気がする。それはチベットは既に近代化しつつあり、鉄道で行けるぐらいだから。20年前はまだ旅行中で凍死することもあり、1959年のときにダライラマのチベット脱出とそんなに生活の変化はないし、河口氏が行った頃ともそんなに違わないと信じていた。あえて言えば、空間の旅ではなくて、過去への旅だったかもしれない。
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      チベットに限らず、20年前の中国は昭和30年くらいの日本の雰囲気。自分の生まれた頃やその前の時代を感じていたんだろう。Webにある写真やテレビにある映像を見ると、どんな地方都市も高いビルが建っていて当時の面影はほとんどない。<br /> タイムスリップだったんだろうな。
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              チベットの寺院だけど、やっぱりチベット語の読経とバターでつくられた蝋燭で燃えるバターのにおいがないと、ちょっとぴんとこなかった。仏像やタンカも飛び散ったバターが積っていた。
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              そういえば、あの日本人の家族と別れて、1週間ぐらい日本人はおろか、他の旅行者とも会わなかった。というか、しゃべれない中国語以外の話ができなかった。久々に日本人に会ってしゃべろうとしたら、日本語がでない。思わず、「にいはお、ちんにーだおらんちょうま~?」と発音がめちゃくちゃな中国語が飛び出したのは自分でもびっくりした。
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              頭おかしくなっていたなぁ。それから2週間ぐらい旅行者と会わないことが何度かあったので慣れたが、1週間コミュニケーションとらずに違う世界にいるというのは、思わず涙が出てきた初めての体験でした。
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