大手のコンピューター会社のクラウド事業がどんどん出てきた。
といっても、まだ日本の会社からは具体的なものはないけれどね。
それぞれの会社の提供するクラウドサービスは、内容が重なっているところがあるけれど、意図するものが異なります。
- Google
- Google Appsという情報ツール機能と、Google Apps Engineという共有サーバー機能を伴って、クラウドコンピューティングに参入。
- Googleの持っている技術を、Google Appsという企業向けの情報ツールに集約している。
- メール、スケジュールなど普遍的なものを安く提供している。Google が提供するAPIで企業の需要に応えることを目指している(と思う)。
- Google Apps EngineはWebのアプリケーションサーバーだが未知数。
- 顧客はベンチャー企業から、大手、中堅企業へ伸ばしている
- Lotus Notes, Exchange, Cybozuなどのグループウェアの置き換えも狙っている(私も)
- Salesforceや他のSaasとの連携もあり
- Amazon
- Amazon Web Service EC2/S3というホスティングサービスで参入
- サーバーを1時間単位で貸し、すぐに増やしたり減らしたりできる
- コストとスケーラビリティで有利
- 顧客はベンチャー企業や新規事業を行う大手企業
- IBM
- Private Networkを使って、主として企業内においているサーバーを預かるという路線
- Lotus Notesの顧客を逃さないために、別に提供するSaasソフトによって代替を狙うのもやる
- 企業的な信用が高い、でも高いものになるかも
- Microsoft
- Azureというのが何なのかよくわからない
- Windowsサーバーのホスティングサービスか?
- ExchangeやSitePoint?のホスティングサービスを始めた
- Azureというのが何なのかよくわからない
- Salesforce, SAPなど
- Saasを展開
- レイヤーが違うから上記の戦いとは異なるけれど、自社でもクラウドを持っているから、影響を受けるかもしれない
IBM, Microsoft, Sunなどの従来型の企業とGoogle, Amazonの新興企業との、哲学争いがまず勃発すると思う。
従来型は企業間信用をもとに、ホスティングサービスを中心に考えるだろうし、Google, Amazonは安くてバリューで勝負。でも着々とその基盤技術を蓄積していく。
高級レストランとマクドナルドの戦いか。
それならば住み分けがされて、お互いに影響を受けるような感じになると思う。
実は一番影響を受けるのは中途半端な企業は淘汰されていくことだ。