理-KOTOWARI- ~我欲を極めて幸せになる~
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書評

この本を手に取ったとき、失敗したかなと正直思った。
とりあえず、好き嫌いに関わらずどの分野の本でも読むようにしているから、読み進めてみようと思った。
「スプリチュアル」については、科学者を目指していたこともあり証拠のないものを無闇と信じることはしないので、どちらかといえば信じない立場に近い。
ただし、「スプリチュアル」についてはこれまでの宗教の最大公約数的なところもあり、実際にたくさんの人の心を癒している点については評価をしている。
この本は最初は散文で読みにくかった。
ただ目次を見てみると、非常にロジカルな構成になっていることに驚く。
瞑想をすることを中心におきながら、ものごとを一つ一つわかりやすく語っていくのは読みにくかったのだが、話し言葉として著者が直接話しかけてくるという雰囲気を出すにはいいかと思う。瞑想のしかたも道理にかなっていると思うし、自分でも試してみることができるように易しく具体的に書かれている。
括弧のところは私の書き込みです。
- 第一章 自分をみる
- 自分をみる瞑想
- 心のおしゃべりをやめる瞑想
- 心のスピード(感情のエネルギー)を感じる瞑想
- 第二章 世界をみる
- 今を感じる瞑想
- セピア色の(過去を感じる、暖かい思い出)瞑想
- ワクワクする(未来を感じる、不安を乗り越える)瞑想
- 第三章 宇宙をみる
- 愛を感じる(自分から外へ向ける)瞑想
- 宇宙を感じる(外から自分へ向ける)瞑想
つまるところ、私たちは人間である以上「カルマ」から逃げることはできない。ただ「カルマ」にこだわりすぎて自由をなくしている。
私たちを取り巻くいろいろなことが、私たちの精神を不安定に乱し、道を失っている。
もう一度、瞑想を通して自分をみて、そこから世界をあらためてみて、宇宙の存在の一つであることを感じ取ろう。
私たちは自然の一部。正しいことや間違っていることもなく、すべて自然に含まれる。それを創造主と表現した。
肩の力を抜いて、流されながらも、自分という意識を持って生きていこうと著者は語ってくれた気がする。
最後に、感情の合成方法を教えてくれた。
「寂しい」+「不安」+「うれしい」⇒「恋」
「寂しい」+「楽しい」+「うれしい」+「怒り」⇒「ワクワク」
恋が成就するには「不安」という隠し味が、ワクワク感を持ってもらうには「寂しい」と「怒り」という調味料が必要なんですね。