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[本]バーナード・マドフ事件 アメリカ巨大金融詐欺の全容

アメリカで最大のねずみ講事件と言われる事件は、バーナード・マドフという人が起こしたものだ。 リーマンショックの後に発覚した事件で、リーマンショックでお金が焦げ付いたことで発覚した。 日本ではほとんど報じられていないので、私も金融日記(http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51824650.html)で初めて知った。 この事件は単純な詐欺事件ではなく、社会の上層部に喰い込んで上流階級としての人脈をいかしたねずみ講である。 しかも潜伏期間が長く、宣伝広告もせず、じわじわと浸食する。普通の証券業も営んでいたので気づきにくい。 さらにいえば、ナスダック証券市場を作って会長も務めた人であった。 詳しくは、金融日記や本を読んで欲しいが、、、アメリカの国債や日本の国債や年金がそれに相当するのではないだろうか。 返す見込みが薄いのに、どんどんお金を集めて返すのを先送りにしようという話である。 どこかで破綻をきたすと思うのに、少しでも先延ばしにできる。 この本で、アメリカのユダヤ人でも階層があるのを教えてくれた。19世紀に先立って移住していたドイツからのユダヤ人は、ゴールドマン・サックスを始めとして金融業界に大きな勢力を持っている。その後に、第二次大戦前に移住したユダヤ人は教育レベルが低く下げずまれていたそうだ。バーナード・マドフは後者で、この事件が根深いのは、前者を妬んで前者を食い物にしていること。騙した相手が、上流階級や一流企業が対象になっていることだ。 一般大衆、しかも弱者が狙われる普通の詐欺事件とはまったく異なる。